曾野綾子「夫の後始末」
2017-11-22


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最近の新聞広告で目に留まり、参考になるかなと購入した。といっても決してステントマン亡き後を考えてのことではない。夫という字はもともと「つま」と読むこと、夫婦間でお互いのことを呼ぶ呼称であることを句会で学んだ私、夫婦の片方がいなくなったときの喪失感を一人になった方がどう解決していくかを知りたいだけで、ステントマンが夫(つま)=「私」を失ったときの参考にもなるだろうと思って購入したわけである。 本の内容は「後始末」というより、曾野綾子の介護の仕方、介護をする立場になった自分の心情などにほとんど費やされている。
「後始末」という言葉が適当かどうかはさておき、夫がいなくなって家が広く感じられるようになり、孤独に向き合う著者が(しかしそういう表現はあまりない)が最後に「ある買い物」をしてその空虚感を埋めるというくだりに、彼女の人間らしさを感じ、それが一番の方法かな、と思った。

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